新作品集 ≠Fake

お知らせ

こんにちは、はいちーずのはいちです。

この度、新しい作品集を作りました。

≠Fake

3歳から付き合いのある幼なじみとともに6年間かけて撮り続けた作品を8つ厳選して載せています。

それぞれの表示と、本には載っていないキャプションをここに綴っておきます。

portrait001

私が初めて撮影したportrait作品。

おそらく彼女も初めての撮影だったと思う。

当時中学生だった私たちは、いつもの公園に向かうことにした。

実はそれまで彼女とはあまりノリが合わず、

苦手意識とまではいかないが、わざわざ予定を合わせてまで会いたいという間柄でもなかった。

しかし、レンズを通して向き合うその時間は、なにか特別なものを感じた。 

その特別さの正体は分からなかったが、

心を突き動かされた。

その日が始まりの日だった。

2019/10/13

afternoon

私と彼女の代表作と言える作品を

白黒にし、未公開写真も使用して再構築した。

彼女に今までの撮影で何が印象に残っているか問うと、やっぱりafternoonかなと答えた。

当時、高校生になりあまり会えなくなっていて、とても久しぶりの撮影で、もうすぐ3年生になるからもうこれが最後かもしれないと思っていた。

afternoonは私が初めて個展をした作品である。

___

朝でも、昼でも、夜でもない

こどもでもない、大人でもない、

気だるくて、少し優雅な

私たちの時間。

(あいさつ文の一部分より引用)

シャイン

私はこの作品が1番好きです。

この作品は、確か前日に明日空いてる?

というくらいの軽い連絡で、家にあった服を着てもらい、家にあったシャインマスカットと同じく家にあったグリーンのアイシャドウを塗ってもらい、私の部屋で撮影しました。

そんな有り合わせだらけの撮影が1番好きな作品になることだってあるのです。

タイトルは

シャインマスカットからとっていますが、

有り合わせなのに1番という

少し暗い表情なのにシャインという

少し皮肉を込めてつけました。

ワルツ

踊っていたのは、夢だったかもしれない。

現(うつつ)だったかもしれない。

君と踊っていたかった。

生きてる限りずっと、

いや、そうではなくなってたとしても。

踊るのは、ワルツがいいな。

うん、下手でもいいよ。

透明+++

わたしは透明になれる。

透明になれるから、望みの色に染まることができる。

今日は何色?

新しいわたしになるために

沢山色を塗って欲しい。

パペットパレット

afternoonがふたりの代表作なら、

パペットパレットは私の作品全ての中の代表作と言いたい。

ただの可愛い写真ではなく、

感情が混ざりあっているのだ。

明るい気持ちなのか、暗い気持ちなのか、既になんだかよく分からないのか、

絵の具が混ざり合うように、パレットで感情が混ざってゆく。

貴方はもう後戻りすることはできない。

開幕ベルはもうとっくになり始めていた。

エンドロール

portrait001の公園へ、6年ぶりにふたりで足を運んだ。

いつもの景色とファインダー越しに観る景色は違っている。だけれど、それは偽物ではない。

エンドロールのようだね、と笑った。

エンドロールなんかにさせない。

これからもずっと続いていくんだ、

おそらく存在している。

そこに本当に存在しているのか、

本当に隣にいたのか、

消えていってしまわないのだろうか、

触って確かめることが出来れば良かったのだが、

あいにくそれも難しいらしい。

しかし、偽物というわけでもなさそう。

信じていいのかもしれない。

≠Fake  確かに存在している。

最後までご覧いただきありがとうございます。

こちらの作品集は3/30に相模原市役所前で販売した後、町田のユリイカさんで販売してもらおうと思っています。

もし良ければ買わなくてもいいので手に取って見てみてください!

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